いち@311。無事終了しました。

震災から1年。この1年のあいだ、私達は多くの哀しみ、不条理を目撃しました。そして我々が信じていた現実というものが如何に不確かなものであるか、政治という欺瞞に満ちたものに左右されているかを身をもって体験しました。

多くの命が失われ、今も喪失と自然の破滅的な力に圧倒されている被災地。そして遠く離れた岡山という土地で生活している我々の暮らし。大きな戸惑いと痛み、疎外の中で過ごした1年でした。

しかしこの震災は同時に多くの問題を炙り出しました。それは自立という問題。もはや我々の生活を他人任せにしておけないということ。自分たちの人生を自分の手に取り戻し、主体的に生きるという選択です。

有機生活マーケットとして始まった「いち」もその想いを共有して集まり、つながっています。そしてその1年間の想いの集成として、いち@311は開催されいました。

いち@311のクリエイティブディレクターの木内賢氏の追悼の言葉です。

開式の辞

1年前の今日この日、
わたしは、ある、純然たる事実に、気付きました。
わたしは、一人ではないと。
わたしは、あなたなくして、わたしではないと。
わたしは、わたしの生きているこの世界と、別け隔てることのできない、
ある交点なのだと。

どんなに多くの死が
どれほど深い悲しみが
いまこの時に、立ちはだかっても
わたしは、わたしである限り、
それらはわたしであり、わたしなのだと、
気付きました。

今、わたしは、
全てのわたしに、語りかけます。
今、ここで、孤独を捨てよと。
今、ここで、わたしであれと。

今、ここにいない、全てのわたしへ
その時、そこにいた、全てのわたしへ
今、ここにいる、全てのわたしへ
わたしは、祈りを、捧げます。

(2012.3.11)



多くの人々が花を手向け、祈りました。祈ることでこの一年の想いを振り返り、哀しみを乗り越え、孤独な魂がひとつになると信じて。それはこどもも大人も違いはありません。


マーケットも大盛況。2千人の人々が訪れたそうです。



サイレントパレード。
大きなシュプレヒコールを上げるのではなく、沈黙をもって想いを確認します。
700人が参加したそうです。

谷崎留美さんのポエトリー・リーディング。サウンドカーから。

県外からも多くの参加者がありました。

そして夜は山陽新聞社の最上階にて、アフターパーティ。

こちらでDJとオーガナイズをクリニックが担当しました。ただ院長が遊びたいだけ(笑)。親友のCICADA aka 1llumi8と一緒に。アンビエントからプログレッシブ、ダブステップまで。素晴らしいロケーションでした。DJブースの背後の夜景を見てください。
ともあれ、集まった皆さんの交流の場になったようです。患者さんも多数参加してくれました。皆さんありがとうございました。

みんな手弁当で集まった参加者の皆さん、そして実行委員会の皆さん、ほんとうにお疲れ様でした。岡山の地から何ができるのか、試行錯誤の中からとても深いメッセージを発信できたのではないでしょうか。この縁が今後岡山、そして被災地を結び、日本全体の目覚めにつながることを祈りつつ。