HIKARI CLINICは11周年を迎えました。最近の取り組みについて。

11周年を迎えて、コロナ対策

HIKARI CLNICは2009年9月30日の開業以来、11周年を迎えました。
15年近く勤務した河田病院を飛び出し、岡山駅の表口に現代の時代精神に合った最良の精神科医療を提供したいとの思いで開業して以来、様々なドラマを孕みながらも、なんとか11周年を迎える事ができました。

この1年は特に3月以降のコロナ禍という、戦後現代人が体験したことのない、感染症との共存という新しい健康、社会問題に直面することになり、まさに先の見えない未体験ゾーンでの生活を余儀なくされています。こういった世界中の人たちの生活様式を変容させるような事態が現代でもまだ起こりえることに新鮮な驚きを感じるとともに、不安に感じる患者様を支えつつ、新しい生活への指針となれるような、医療の提供を行ってゆきたいと考えています。

当院ではかなり早い段階から新型コロナウイルスの危険性を認識していたため、2月の段階から感染症対策を行っていました。患者さんにも適時感染症対策へのご協力をお願いしながら、来院時のマスク着用率はほぼ100%です。内宮、外宮の入り口にも画像体温センサーを設置し、簡便に健康チェックができるようになっています。スタッフと患者さんの互いの協力により院内感染の防止と安心して医療が受けられる体制が構築できていると思います。患者さんからの評価も良好です。

オンライン診療、オンライン予約はじめます

オンライン診療「クリニクス」

また10月からはCLINICSアプリによるオンライン診療とオンライン予約を開始します。欧米ではコロナウイルスの第二波の拡大が続き、これから冬のコロナウイルスの感染シーズンを迎え、国内でも再度感染リスクが高くなり、外出自粛が行われる可能性が考えられます。その際に在宅からでもスマホやPCで、医師の診療が受けられるようになります。これは当院で初診を受けられた方限定での診察となります。当院受診時にオンライン診療を今後希望される方は、医師、受付スタッフにご相談ください。オンライン診療用のパスワードを発行いたします。

またCLINICSアプリを用いたオンライン予約も行います。予約や予約の変更をオンラインで行えるようになります。CLINICSアプリのダウンロードをお願いします。

オンライン診療やオンライン予約については、また詳細を後日アップします。しばらくお待ち下さい。

HAG/発達障害支援グループ

そのほか、発達障害の支援グループHAGは第19期を迎えました。13週間に渡るグループワークプロセスも毎回約9人のメンバーになるので、150人以上の卒業生を送り出したことになります。HAGによって自分の特性を理解した上で、自分なりの特性や個性を生かした人生を、伸び伸びを送っている患者さんを見るとこちらも嬉しくなります。中には2回めのHAGを受ける人もおられます。グループでの仲間意識や特性理解した上での社会参加の方法を、日々の生活でつい見失ってしまった方に多いようです。参加することで再び自分らしさに気づき、社会に戻ってゆくようです。

HAGも通常の13週のグループに加えて、特性理解に焦点を絞った隔週のビギナーグループHAG-B、HAGを卒業した患者さん対象の居場所、コミュニティ機能に特化したHAG-Oなど現在3つのグループの成長しました。スタッフ一同患者さんが良い体験を経て成長のプロセスを体験できるよう、楽しみつつ、一生懸命取り組んでくれています。

HAGは毎回患者さんから「楽しかった!行くのが楽しみ!」と言われる事が多いです。これも我々の発達障害支援が、「普通のことができるようになる、空気が読めるようになる」ことを目標にするのではなく、「自分らしい生き方を見つけ、自分のことが好きになれる」ことを目指している体と思います。人生は長く、これからも自分と付き合ってゆかなければなりません。人生が楽しく生きられる方法を我々と一緒に考えてゆきましょう。

リワークプログラム

リワークプログラムも精神科ショートケアとして、毎日午前中に開催しています。うつ病で長期休職を余儀なくされた方、休養中は落ち着いていても復職にはハードルが高く、個人の取り組みでは不安で復職に自信がない方にリワークプログラムは最適です。リワークのプロセスは社会復帰へのリハビリです。対人関係の練習を少しずつ行い、体を動かし、生活リズムを取り戻しながら、復職後の不安への対処をスタッフや他のメンバーと行ってゆきます。

最近はリワークの作業の中でもアートやダンス、自己表現のプレゼンテーションなどの自己表現のワークを導入し、卒業発表のようなことも行っていますが、非常に好評です。社会復帰というある意味無味乾燥な作業のなか、その源泉にあるその人らしさ、その人のエネルギーの源にフォーカスしてゆきます。今までは舞踏、詩の朗読、リワークのドキュメンタリー映画の制作など、一人ひとり全く異なった自己表現を行っており、スタッフ一同も非常に楽しませていただいています。

VRカウンセリング

新しい事業計画として、現在VR&オンラインカウンセリングを準備中です。これはFacebook社のVRデバイスOculusとPsychic VR Lab社のStylyを用いた新しいオンラインカウンセリングの試みです。これによりクライアントもカウンセラーも在宅で、あたかもカウンセリングルームでカウンセリングをするような体験が実現します。クライアントも自宅から外出する必要なくカウンセリングが受けられ、Zoomなどのビデオチャットとは全く違った体験です。新時代の全く新しい治療体験になるでしょう。

現在臨床心理士資格を持ったカウンセラーを募集中です。特に子育てなど在宅でカウンセリング支援を行いたいカウンセラー、身体障害などがあり医療機関への就労が難しいカウンセラーの雇用を考えています。居住地は世界中一切不問です。通勤はありません。VR上での定期的ミーティングがあります。1日2時間の在宅ワークで1ヶ月に20万円近い収入が可能です。関心のある方は当院までご連絡ください。 info@hikariclinic.jp

クライアントの募集も近日中に行います。ご期待ください。

診療部門

心療内科、精神科診療ではコロナ禍の4月以降、院内感染の防止とスタッフ保護の観点から、予約数を限定して診療にあたっていました。待合での密接、密集がリスクになるため、待合室に5人以上いないようにすること、待合での待ち時間をできるだけ短時間にすることを目標にオペレーションを行っていたため、外来患者数が通常の25%減となるなど収益上のダメージも大きかったです。スタッフ一同非常に緊張感の高い中で診療を行っていました。中尾先生も頑張ってくれました。

我々主治医としてもコロナ禍に応じた診療方針や価値の変更を余儀なくされることもありました。今までは治療の必要要素として自立を重要視しており、社会的自立や経済的自立のために、自宅からの引きこもりの脱出から、社会参加への支援、リハビリを中心的なテーマとしていましたが、コロナ禍の外出困難な状況では外出して集団に参加することが、たった一つ目標ではなく、在宅ワークでも経済活動が可能であれば、それでも良いのではないかという選択が治療に生まれたように思います。コロナ禍での在宅ワークの是非が検討されるなかで、会社への通勤時間や会社コミュニティでの対人関係ストレスが軽減したことでの能率のアップなども指摘されるようになり、個人の特性に合わせた働き方の可能性が前向きに検討されるようになりました。

特にわれわれが普段行っている、発達障害の支援においては、在宅ワークで適切な収入が得られることは自立へのハードルを下げ、各自の個別性を生かした働き方ができる重要な選択肢であると考えます。 VRカウンセリングシステムも、その先駆けとして在宅ワークでも十分収益となるシステムを目指しています。

早くこのコロナ禍が収束することを願いつつ、この状況であぶり出された現在の日本の持つ課題に取り組んでゆきます。

フローティングタンク

フローティングタンクは開業11年、常に働き続けてくれました。この度タンクのエンジン部分のバージョンアップを行います。塩素殺菌装置に加えてUV殺菌装置も加わり、更にクリーンです。内部で自分の持ち込んだ音楽も聴けるようになります。木内君のタンク後のタロットリーディングも大好評でリピーターが続出です。フローティングタンク+CBD+タロットリーディングという最強コンボも体験できます。

医療用大麻

当院では医療用大麻CBDによる治療を行っています。CBDとは大麻のハイになる成分であるTHCを除いた、合法的に利用できる大麻の薬効成分です。効果は主にリラックス効果、睡眠効果、鎮痛効果、鎮静効果などですが、他にも抗うつ作用やアルコール依存症に対する効果など様々な効果が発見されています。依存性や耐性がないため安全に使用できるのが特徴です。過度の期待は禁物ですが、非常にマイルドながら効果が実感できるため、抗不安薬や睡眠薬に抵抗のある方、前述のようなマイナートランキライザーを使用するほどでもない、軽度の不安や不眠には非常に有効です。

多数乱立する様々なCBD製品の中から、当院が厳選した、品質の確かな市販のサプリメントを提供しています。また当院では医療機関でしか使用できない、医療用の高濃度CBDオイルを処方できます。サプリメントは受付横に陳列していますので、気軽にお求めください。医療用高濃度CBDについては医師の診察が必要です。ご希望の方は医師、もしくは受付スタッフまで遠慮なく聞いてください。

特にCBDのグミは非常に好評で、リピーター続出の大ヒット商品です。睡眠の質が上がり、翌朝に持ち越さないために、不眠時の頓服使用や、晩酌で眠れなくなってしまったときの睡眠のサポートに非常に役に立ちます。こういったCBDの安全で有効な使用から世界中の大麻合法化が進んでいったことが納得できます。

こんな様子でHIKARI CLINICの11周年のご報告と、現在の取り組みについてご紹介しました。12年目もHIKARI CLINICは光の速さで進んでいきます。一つ一つの試みが患者さんの希望の光になりますように。